世界で初めて発見された恐竜の喉の骨を展示(福島県立博物館⑤ 大恐竜展から)
【ノドサウルス類の頭骨】
恐竜はどのように鳴くのだろう。どのように声を出すのだろう。
大きな咆哮は、映画の世界のものだ。猛獣などの咆哮を合成して作っていると聞いたことがある。これまでは、どのように鳴くのかは全く分かっていなかった。
その手がかりとなるだろう喉の骨が、世界で初めて発見された。
展示された説明によると、モンゴル・ゴビ砂漠で2005年に、白亜紀後期の地層から発見された鎧竜類アンキロサウルス科の「ピナコサウルス」の化石を研究していた、福島県立博物館を中心とする日米の研究チームによって、2023年に発見された。
この化石は保存状態がとてもよく、多くの骨が連結したまま残されていた。研究チームはこの化石を詳細に観察し、現生鳥類や爬虫類の100点以上の喉頭骨と比較した結果、従来は不明とされていた部分が、咽頭骨であることが明らかになった、とある。
そのピナコサウルスの全身骨格(実物)が世界で初めて展示されていた。この標本は全長3メートルほどの亜成体。写真を撮ることができたが、これまた、SNSでの投稿禁止とのこと。よって、ここでも掲載は控える。
この「ピナコサウルス」などの鎧竜類をこの展覧会では特集していた。
その説明によると、鎧竜類は従来、北米やアジアの白亜紀の地層から多くの化石が発見されてきたが、近年の研究でアフリカや南米、オーストラリアからも報告されるようになり、白亜紀の地球全体に広がっていた恐竜グループであったと考えられるという。
その一つとして展示されていたのが、「ノドサウルス類頭骨」(レプリカ)。1995年に北海道夕張市の蝦夷層群日陰の沢層からこの後頭部を含む転石が発見された。海成層から発見されたため、死後に海へ運ばれたと考えられるとあった。
この化石について、展示では触れられていなかったが、北海道大学が報道発表をしていた。2026年9月2日に、新属新種として「ニッポノペルタ・エゾエンシス」と命名したとの発表だ。
広報文によると、北海道大学大学院理学院の博士後期課程の大藪隼平氏を中心とする研究グループの成果だ。CTスキャンによるデジタルクリーニングで、これまで岩石に隠れていて観察できなかった骨の特徴を明らかにした結果、この恐竜がアジアでは発見例の少ない鎧竜類ノドサウルス科に属することを確認した。さらに、他のノドサウルス類には見られない固有の特徴の組み合わせを持つことから、新属新種の「ニッポノペルタ・エゾエンシス」と命名したという。
この化石は北海道三笠市立博物館で所蔵されている。
それにしても、恐竜の研究はどんどん進んでいくものだな、と改めて痛感する。
(取材・2026年9月18日)
福島県立博物館メモ
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休館日
毎週月曜日(月曜日が祝日または振替休日に当たる場合は開館。翌火曜日を休館日とする。
祝日の翌日(祝日の翌日が土・日にあたる場合は開館)
館内整備休館日(2026年は6月23日、9月25日、12月22日)
年末年始 2026年度は2026年12月28日から2027年1月4日
午前9時半~午後5時(観覧チケットの販売は午後4時半まで)
常設展観覧料
一般・大学生 400円
高校生以下 無料
(ホームページによる)
大恐竜展
2026年7月11日~9月23日
一般大学生 平日1700円 土日2000円
高校生 平日1000円 土日1200円
小・中学生 平日500円 土日 600円
2026年10月10日~2027年2月23日 たんば恐竜博物館
2027年3月 ~6月 FUJIなごや科学館
に巡回の予定