国内の竜脚類化石は15市町から産出、歯が多い(福井県立恐竜博物館・竜脚類展②)
【岩手県久慈市産出の竜脚類の歯】
福井県立恐竜博物館・「竜脚類」展では、日本の竜脚類化石産地を地図入りで紹介していた。岩手県から鹿児島県まで12県の15市町を紹介していた。
北から順に書くと、
◎岩手県 岩泉町 = 上腕骨
◎岩手県 久慈市 = 歯
◎福島県 いわき市 = 歯
◎福島県 広野町 = 歯
◎富山県 富山市 = 足跡
◎石川県 白山市 = 歯
◎福井県 勝山市 = 歯、脊椎骨、四肢骨など=フクイティタン
◎兵庫県 丹波市 = 歯、脳函、脊椎骨など=タンバティタヌス
◎兵庫県 丹波篠山市= 歯
◎三重県 鳥羽市 = 上腕骨など
◎徳島県 勝浦町 = 歯
◎福岡県 北九州市 = 頸椎
◎熊本県 天草市 = 歯、肋骨
◎鹿児島県 薩摩川内市 = 歯、肋骨?
このうち、福島県のいわき市と広野町は隣接した場所。
また、注意書きとして、「岐阜県において竜脚類?として報告された化石は除く」とあった。この「報告」については、筆者には見つけられなかった。

【福島県いわき市産出の竜脚類の歯】
ざっと見て、歯の化石が多いことは間違いない。
展覧会の図録には、その説明もあった。
まず、歯はそもそも硬い材質でできているため、川などに流されても壊れにくい。そして、竜脚類や獣脚類、鳥脚類などの種類によって形が違うので、一部が見つかっても竜脚類と特定しやすい、と記していた。
15市町のうち、岩手県の久慈市と鹿児島県の薩摩川内市(甑島)を除く、13市町については関連する博物館を訪ねている。そこで今回、展示されている化石を、レプリカを含めて、見ていることがほとんどのはずだが、歯の化石など、なかにはあまり印象に残っていないものもある。今回、まとめて見て、改めてその重要性を知った。
久慈市の歯(白亜紀後期)は、ここで見ることができて幸運だった。普段はどこに所蔵されているのだろう。
説明板や図録によると、久慈市に分布する玉川層では、2012年以降、久慈琥珀博物館と早稲田大学の共同調査チームによる、共同発掘調査が行われ、これまでに獣脚類や竜脚類、鳥脚類、角竜類などの恐竜の化石に加え、カメ類やワニ類など30種以上の脊椎動物の化石が見つかっているという。
ここで発見された竜脚類の歯の表面に残されたマイクロウェア(動物が植物をかんだ時に歯の表面にできる微細な傷)の研究で、この仲間が植物を食べていたことが世界で初めて客観的な証拠によって示された。その論文に掲載されていた実物標本などが展示されている、という。
なんだか、持ってまわったような文章だが、このマイクロウェアの研究や、CTでの内部観察など新たな手法で、恐竜の研究がどんどん進んでいるようだ。

【福島県広野町産出の竜脚類の歯】

【群馬県神流町産出の竜脚類の歯】

【石川県白山市産出の竜脚類の歯】

【徳島県勝浦町産出の竜脚類の歯】
(取材・2026年10月19日)
福井県立恐竜博物館メモ
〒911-8601 福井県勝山市村岡町寺尾51−11
電話 0779ー88ー0001
休館日 第2・第4水曜日および12月31日から1月1日
午前9時から午後5時まで(入場は午後4時半まで)
観覧料(事前購入が原則)
一般1000円
高・大学生800円
小・中学生500円
70歳以上500円
(利用のご案内による)
「竜脚類」展
2026年7月10日〜11月3日
一般 1800円
高校・大学生 1600円
小・中学生 1000円
70歳以上 1000円