スペインでは数多くの竜脚類を産出(福井県立恐竜博物館・竜脚類展⑧)
【「トゥリアサウルス・リオデベンシス」の前半身の骨格標本】
「あらぁ、『トゥリアサウルス』だわ」と若い女性が、大声をあげた。展示場の奥に、「トゥリアサウルス・リオデベンシス」の前半身の骨格標本が堂々とした姿を見せていた。それにしても、こんな恐竜の名前を知っているとは、若い恐竜ファンの知識の深さに驚いた。
スペインの竜脚類のコーナーがあり、その中心が、スペインのテルエル県のジュラ紀後期の地層から産出した「トゥリアサウルス」だ。
説明板によると、スペインでは竜脚類の化石が数多く産出しており、ヨーロッパの約36%を占めているという。なかでも、「トゥリアサウルス」は、ヨーロッパ最大の恐竜として知られている。
前半身の骨格標本のほか、頭部の復元標本や、「世界初公開」との印が付いた腓骨の実物が展示されていた。頭部の復元標本はなんだか、カメの頭のように見えてしまう。「ガメラ」のようだといっては言い過ぎか。なんだか、目がかわいらしくて、そんな迫力もないしね。

【「トゥリアサウルス」の頭部復元標本】

【「トゥリアサウルス」の腓骨】

【「ロシラサウルス・ギガンテウス」の尺骨】
スペイン産出の竜脚類としては、続いて「ロシラサウルス・ギガンテウス」の尺骨の実物が、これまた世界初公開の印付きで展示されていた。「トゥリアサウルス」類で同じくテルエル県のジュラ紀後期の地層から産出した。

【「タスタビンサウルス・サンジ」の後肢】
続くのは、「タスタビンサウルス・サンジ」の後肢。これまた、実物で日本初公開の印が付いていた。テルエル県の白亜紀前期の地層から産出した。最近の分岐分析では、「フクイティタン」の近縁である、という結果が出ている。

【「イニエスタポドゥス・バーゲンシス」の学名がついた足跡】
竜脚類の足跡の化石も展示されていた。足跡化石としての学名が「イニエスタポドゥス・バーゲンシス」という。スペインの有名な元サッカー選手で、Jリーグのヴィッセル神戸にもいた「アンドレス・イニエスタ」さんの名前にちなんで、2021年に命名された。ジュラ紀後期から白亜紀前期のものだ。
お話変わって、2026年10月22日に、福島県南相馬市から同市内の約1億6000万年前の地層から長さ70センチに達する恐竜足跡を発見した、との発表があった。南相馬市博物館と福島県立博物館、市内外の研究者によるものだ。竜脚類などの大型の足跡の可能性が高い、とされている。国内のジュラ紀の恐竜足跡化石としては最大とある。
まだ、発表されたばかりで、どうなるか分からないが、もし、竜脚類で足跡化石としての学名を付けるとしたら、どうなるのだろう。日本には、それほど普遍的な人気のあるサッカー選手はいないような気もするが、いかがだろう。野球選手なら、「マツイサウルス」はいかがか。あ、松井秀喜選手いや、松井秀喜監督は「ゴジラ」があだ名だったか?
(取材:2026年10月19日)
福井県立恐竜博物館メモ
〒911-8601 福井県勝山市村岡町寺尾51−11
電話 0779ー88ー0001
休館日 第2・第4水曜日および12月31日から1月1日
午前9時から午後5時まで(入場は午後4時半まで)
観覧料(事前購入が原則)
一般1000円
高・大学生800円
小・中学生500円
70歳以上500円
(利用のご案内による)
「竜脚類」展
2026年7月10日〜11月3日
一般 1800円
高校・大学生 1600円
小・中学生 1000円
70歳以上 1000円