26年春から「ガストニア・ブルゲイ」の全身骨格標本を展示(富山市立科学博物館①)
【ガストニア・ブルゲイ】
富山駅から富山市立科学博物館まではバスで行く方法と、市内電車で行く方法があるが、せっかく富山に来たのだから路面電車である市内電車に乗った。15分ほどで「西中野」に着いた。そこから住宅地の中を10分ほど歩けば博物館だ。
富山市の市内電車は新旧いろいろな形の電車が走っており、それを見ているだけでも楽しい。支払いにはSuicaなどの全国交通系ICカードも使えるので旅行者には便利だ。

【コンプソグナトス・コラレルトリス】
富山市科学博物館は2026年3月19日に1階の展示「とやま・時間のたび」とロビーがリニューアルオープンしたばかりだった。この中に恐竜関係の展示も含まれるが、まずその手前の「とやま大地の生い立ち」の展示が、わかりやすくて面白かった。
約3500万年前まで富山の大地は、中国大陸の東の端にあった。約3500万年前から約1600万年前にかけて大陸が裂け、日本海が生まれた。約1500万年前には日本海は現在の大きさにまで広がった。約1600万年前から約80万年前にかけて、日本海の島々は隆起と沈降を繰り返し、現在の日本列島の形へと姿を変えていった。地図にはそれぞれの時代の富山の位置が示されており興味深い。
立山連峰や黒部峡谷の急峻な地形は、約400万年前から約40万年前までに起きた急激な隆起と激しい侵食、その後の火山活動や氷河の作用によって形成された、などとあった。関連した鉱石も展示されていた。

【デスモスチルスの生態復元模型】
その奥が「とやまの恐竜研究」のコーナー。一面が恐竜の足跡の壁になっている。1995年に富山市の大山地域(旧大山町)の山間部で見つかった恐竜の足跡のレプリカだ。「1億1000万年前に恐竜が踏みしめた大地」との説明がついている。
実物は幅約60メートル、高さ約20メートルの地層面に恐竜、翼竜類、鳥類の足跡化石が500個以上も発見されていると、記されていた。
その下には、2000年にこの場所で見つかった「アンキロサウルス類の足跡化石」が展示されていた。前足は、半円状に指の跡が5本並び、後ろ足は4本の指の跡が残っている。
その向かいにあったのが、「ガストニア・ブルゲイ」の全身骨格標本だ。1億3700万年~1億3300万年前の北米にいたアンキロサウルス類の恐竜だ。背中から尾にかけて、皮膚の中にできる骨(皮骨)で覆われていた。
足跡とこの全身骨格標本を交互に見ることで、恐竜の歩行についての興味が増す。
恐竜の全身骨格としては他に、フランス産出の「コエルロサウルス」類である「コンプソグナトス・コラレルトリス」が展示されていた。

【デスモスチルスの歯の化石】
博物館の入口、入ってすぐのところには、束柱類の「デスモスチルス」の生体復元模型が展示されていた。束柱類の名前の由来となった臼歯の化石も並べられていた。
1800万年前から1300万年前に、北太平洋沿岸にいた哺乳類だ。富山県では「デスモスチルス」の臼歯が小矢部市や滑川市から。近縁の「パレオパラドキシア」の臼歯が黒部市や富山市八尾町から見つかっている。

【メガニューラの一種】
さまざまな貴重な化石も展示されていたが、その中でもきれいだったのが、フランス産の「メガニューラ(Meganeura sp.)」の一種の化石。古生代石炭紀に生息した大トンボ類の一種だ。

【ツチクジラの全身骨格標本】
(取材・2026年5月25日)
富山市科学博物館
〒939-8084 富山市西中野町一丁目8番31号 城南公園内
076-491-2123
休館日
2026年度は
7月13日~15日
9月7日~9日
12月28日~2027年1月4日
2027年2月1日~3日
午前9時から午後5時まで(入場は午後4時半まで)
観覧料
大人 530円
高校生以下 無料
(利用案内による)