地元産出の恐竜足跡化石を展示(富山市大山歴史民俗資料館①)
【恐竜足跡化石の壁】
全国各地に歴史民俗資料館は数あるが、地元で産出した恐竜の足跡化石(実物とレプリカ)と、レプリカではあるが恐竜の歯の化石を展示しているのは、ここ以外にはそうはないだろう。
北陸自動車道富山インターからこの資料館までは自動車で約40分だった。途中はそれほどの山道ではなかったから、安心して走れた。到着して、周囲を見わたしたら静かな山里だった。付近はかつて温泉地だったというが、訪れた日現在では、どこも営業をしていないと、資料館の職員の方からうかがった。
恐竜に関する展示は、一番奥にあった。
壁一面に展示されているのが、1995年に富山市大山地区(旧大山町)で発見された恐竜足跡群のレプリカだ。横5メートルぐらい、高さ2メートルぐらいだろうか。

【アンキロサウルス類の足跡その1】

【アンキロサウルス類の足跡その2】
その前には、この露頭の中から2000年に見つかった。アンキロサウルス類の足跡化石が2カ所に分けて展示されていた。どちらも、はっきりと足跡が分かる。こちらはレプリカではなく、実物を露頭から切り取ったものだ。
この露頭については、場所は公表されていない。
その横には、1990年にこの資料館から比較的近い和田川沿いで発見された獣脚類の足跡化石(レプリカ)が展示されていた。長さ37センチ、幅24・5センチとけっこう大きなもので3本指だ。
この化石は、富山県では初の恐竜化石だった。この産出地はかつては見にいくことができたようだが、現在は見ることができないようだ。

【獣脚類の足跡化石】
歯の化石も3点展示されていた。獣脚類の歯の化石が2点、イグアノドン類の歯の化石が1点だ。獣脚類は1999年6月と11月に発見されたものだ。6月の発見は、富山県初だった。イグアノドン類は2004年の発見だった。
恐竜の説明のなかで、「日本の恐竜化石産出地」の図が示されていたのが興味深かった。まだ、兵庫県丹波市や長崎市などが描かれていないので、少々古いものなのかも知れないが、小さな町の誇りのようなものを感じた。
この資料館で展示されているもののほとんどは、実は富山市立科学博物館でも見ることができる。ならば、わざわざこの地に来る必要があるのか、と思う人もいるかも知れない。
ただ筆者は、恐竜のいた空間に少しでも近づきたいし、この富山市に合併した大山町の人たちの誇りを知ることができただけでもよかった。資料館の職員の方の説明は、とてもていねいでやさしく、気持ちの良いものだった。

【獣脚類の歯の化石その1】

【獣脚類の歯の化石その2】
資料館で展示されていたもので、他に記憶に残ったものとしては、現在はダムの下にある有峰地区についての歴史や民俗の説明、有峰地区の「狛犬」、剱岳初登頂の案内人宇治長次郎についての説明などを上げたい。また、資料館のわきには、「ディーゼル機関車」が置かれていた。昭和41年から56年まで「建設省立山砂防工事」で、資材や人員の輸送に活躍したという。

【有峰の狛犬】

【ディーゼル機関車】
(取材・2026年5月26日)
富山市大山歴史民俗資料館
〒930-1459 富山市亀谷1
076-481-1415
休館日
月曜日(祝日の場合は翌日)・祝日の翌日
12月28日~翌年3月31日
臨時の休館と開館がある。
午前9時半から午後5時まで(入場は午後4時半まで)
観覧料
大人 100円
高校生以下 無料
(利用案内による)