御船層群上部層からは数多くの恐竜化石を産出(熊本県・御船町恐竜博物館②)
【獣脚類のさまざまな骨の化石】
御船層群の上部層からは1990年以降、数多くの恐竜化石が産出している。
博物館内の説明では、「断片的ではあるものの」と断りをいれた上で、ティラノサウルス類、テリジノサウルス類、オルニトミムス類、ドロマエオサウルス類、ハドロサウルス類、アンキロサウルス類の6種類の化石だとしている。
モンゴルや中央アジアの恐竜には類似しているが、同時代の北アメリカの恐竜とは異なる特徴を示しているという。
展示している化石の中で目立ったのが、「獣脚類」とだけ説明がある大量の化石だ。大腿骨、脊椎骨、腓骨、歯、末節骨、翼状骨、距骨、脛骨、腸骨、中足骨、指骨などとある。「獣脚類」の足跡もあった。クリーニングと研究がより進むことを祈るばかりだ。

【翼竜類の新属新種「ニッポノプテルス・ミフネンシス』の骨】
地道な研究の成果として、館内で展示されていたのが、翼竜類の新属新種だ。「ニッポノプテルス・ミフネンシス」という。2025年3月に発行された学術誌に掲載された。同博物館のホームページを見ると、同館と、中国の石河子大学、ブラジルのサンパウロ大学動物学博物館、熊本大学、北海道大学の研究チームによる成果だ。
発見されていた化石は、6番目の首の骨の後ろの部分で、この部分の特徴を他の翼竜と比較したところ、史上最大級の翼竜「ケツァルコアトルス」に近く、それより原始的な翼竜であることが分かったという。
白亜紀後期の、我が国の空を飛んでいたと考えられるアズダルコ科の翼竜で、翼を広げた時の幅は2~3メートル、完全に成熟するとそれが3・5メートルに達したというから、けっこう大きな感じだ。
他にも、翼竜の内の1グループである翼指竜類の翼指骨が2点並べられていた。

【中生代の哺乳類「ソルレステス・ミフネンシス」の復元想像図】
御船層群上部層からは他に恐竜の卵殻化石が2点産出している。
また、同じく上部層からは1992年に、日本初の中生代の哺乳類の化石が発見された。後に「ソルレステス・ミフネンシス」と命名された。有蹄類の祖先とされる真獣類だ。

【八代市で発見された恐竜の肋骨の一部】
御船層群ではないが、熊本県八代市で2014年に発見された恐竜の肋骨とみられる化石も展示されていた。
八代市に分布する白亜紀前期の地層「川口層」で、転石から発見された。約1億3300万年前の地層で、国内でも足跡を除けば最古級の恐竜化石だという。

【三船層群産出の恐竜卵殻化石】

【獣脚類の足跡】

【獣脚類のさまざまな骨】

【翼指竜類の翼指骨】
(取材・2026年7月1日)
熊本県・御船町恐竜博物館
〒861-3207 熊本県御船町御船995-6
096ー282-4051
休館日
月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)
年末年始
ゴールデンウィークや夏休み、特別展開催時などは月曜日も開館することがある。詳しくはホームページの休館日情報を。
午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)
観覧料
大人 500円
高校・大学生 300円
小・中学生 200円
(博物館ホームページによる