恐竜王国ニッポンをゆく〜化石と大地の記録〜

迫力ある「恐竜進化大行進」の展示(熊本県・御船町恐竜博物館③)

迫力ある「恐竜進化大行進」の展示(熊本県・御船町恐竜博物館③)

【迫力ある恐竜進化大行進】

 御船町恐竜博物館は、熊本県産出の恐竜の化石を展示しているだけではない。「恐竜博物館」らしく、世界の恐竜の全身骨格標本も展示している。名付けて「恐竜進化大行進」という。
 福井県立恐竜博物館の51頭にはかなうべくもないが、「ティラノサウルス」や「トリケラトプス」など、おなじみの恐竜も含めて、筆者が数えた限りでは19頭がずらりと並んでいた。
 「アルヴァレスサウルス」(白亜紀後期、アルゼンチン産出)と「コンコラプトル」(白亜紀後期・モンゴル)、「パキケファロサウルス」(白亜紀後期・米国サウスダコタ州))を先頭に行進している。展示室が小さな体育館ほどと言う制約故の展示方法なのだろうが、逆にそれがうまくいっているように思える。
 白亜紀前期のものとしては、「スコミムス」(ニジェール)、「ファルカリウス」(米国・ユタ州)、「アニマンタルクス」(米国・ユタ州)、「コリトサウルス」(カナダ・アルバータ州などが。
 ジュラ紀後期のものとしては、「アロサウルス」(米国・ユタ州)、「ステゴサウルス」(米国・コロラド州)などが。
 三畳紀後期のものとしては「コエロフィシス」(米国)、「エオラプトル」(アルゼンチン)、「プラテオサウルス」(ドイツ・トロッシンゲン)などが並んでいた。
 この博物館がすごいのは、その全身骨格すべてに、小さいものではあるが「全身復元模型」を添えていることだ。勉強になる、というか、見ていて飽きない。
 この場所には収まりきらなかったのか、「アルシャサウルス」(白亜紀前期・中国内モンゴル自治区)と「カスモサウルス」(白亜紀後期・北米)は、別の場所に2頭並んで展示されていた。

【マチカネワニ】

 恐竜進化大行進の脇の壁には「脊椎動物の進化」のテーマで展示があった。
 「古生代ペルム紀に多様化した単弓類。その中から哺乳類が誕生した」「爬虫類は中生代に入って、単弓類と入れ替わるようにして繁栄を始めた」「哺乳類は大量絶滅事件直後、2度の適応放散を経て様々な環境に進出していった」、さらに「トリボスフェニック型臼歯の誕生」などの説明はとても興味深かった。
 恐竜たちの展示の、一番最後には、大阪府で産出した「マチカネワニ」が展示されていた。確かに「マチカネワニ」は大きい。全長約7メートルあり、この博物館でも斜めにして展示されていた。この大きな爬虫類が、恐竜の時代と比べれば、つい最近と言える更新世チバニアン(30万年~50万年前)に生息していたか、と思うと子どもたちだってびっくりするだろう。

【トロオドンの動く復元模型】

 並んで展示されていたのが、「トロオドン」の全身復元模型。羽毛が付いている姿で復元されているだけでなく、それが動くから面白い。
 恐竜博物館を名乗っていても、その展示は決して恐竜だけに限られるものではなく、古生物全体に興味を持てるような展示で、好感が持てた。

【パキケファロサウルス】

【スコミムス】

【ファルカリウス】

【アニマンタルクス】

【コエロフィシス】

【エオラプトル】

【アルシャサウルス(左)とカスモサウルス】

(取材・2026年7月1日)

熊本県・御船町恐竜博物館

〒861-3207 熊本県御船町御船995-6
096ー282-4051

休館日
月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)
年末年始
ゴールデンウィークや夏休み、特別展開催時などは月曜日も開館することがある。詳しくはホームページの休館日情報を。
午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)

観覧料
大人        500円
高校・大学生    300円
小・中学生     200円

           (博物館ホームページによる