福岡県宮若市産出の「ワキノサトウリュウ」の歯などを展示(いのちのたび博物館=北九州市立自然史・歴史博物館②)
【ワキノサトリュウの動く復元模型】
いのちのたび博物館は総合博物館とあって、なかなか展示室が広い。なかなか、地元産出の恐竜の展示を見つけられなかったが、職員の方に何度もうかがってようやくたどり着いた。「エンバイラマ館」(白亜紀ゾーン)の中の、発掘や研究を紹介する「リサーチゾーン」で見つけることができた。
ここの目玉は福岡県宮若市の旧宮田町千石峡の白亜紀前期の地層から、1990年2月に産出した「ワキノサトウリュウ」だ。体長10メートルを超える、大型の肉食恐竜と推測されている。宮若市は北九州市と福岡市のちょうど真ん中にある筑豊地区の町だ。

【ワキノサトリュウの歯】
産出した歯のレプリカと、歯から想像した頭部の姿が並んでいた。また、「エンパイラマ館」では、この「ワキノサトウリュウ」などが登場する、「太古の夜を再現した」恐竜ロボットの小劇場もある。15分毎に動き出し、約8分間のドラマを見ることができる。なかなか本格的で面白い。多くの観客を集めていた。
歯の方は5センチほどのほおの部分のものだ、上半分が欠けている。1992年に「メガロサウルス」科の新属新種「ワキノサウルス・サトウキ」と命名された。しかし、恐竜学(東京大学出版会)によれば、その後の研究では「獣脚類属種未定」と考えられている。

【獣脚類の歯】
このほか、北九州市小倉南区で産出した白亜紀前期の獣脚類の歯や、同じく小倉南区で産出した白亜紀前期の小型肉食恐竜の歯などが並んでいた。
「恐竜学」では、北九州で他にも、竜脚類と角竜類に類似する植物食恐竜の骨、ティタノサウルス形類の頸椎骨などが発見されていると記されていたが、展示室では筆者は見つけられなかった。「北九州市内では2カ所から多くの化石が発見された」とだけ記されていた。
代わりに見つけたのが、「恐竜が眠る町:北九州市の化石」との説明板。わが国の恐竜化石の多くは、山奥が海岸沿いなど街から離れた場所で見つかっているが、北九州市では人々が住んでいる場所のすぐ近くから恐竜化石が見つかっている、と特記していた。
他に、熊本県御船町産出の白亜紀後期の肉食恐竜の脊椎骨と腓骨、山口県下関市産出のイグアノドン類の足跡の化石が展示されていた。

【肉食恐竜の歯】

【御船層群から産出した恐竜の骨】
(取材・2026年7月3日)
いのちのたび博物館(北九州市立自然史・歴史博物館)
〒805-0071
北九州市八幡東区東田2丁目4-1
093ー681-1011
休館日
毎年6月下旬頃(外注駆除 約1週間)
年末年始
午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)
観覧料
一般 600円
高校生以上の学生 360円
小・中学生 240円
(ガイドによる)