神流町に恐竜センターができたわけ(神流町恐竜センター②)
【神流町恐竜センター】
神流町恐竜センターから藤岡インター方面へ少し戻り、国道299号に入って秩父方面へ進むと、自動車で計5分もかからずに群馬県指定天然記念物の「瀬林(せばやし)の漣痕(れんこん)」に着く。漣痕とは、「流れのあと」が砂浜に残って化石のようになったものだ。全国各地にあり、国や県の指定天然記念物になっているものもあるが、その中でも、この瀬林は特別だ。恐竜の足跡が残っている.恐竜の足跡の化石だ。日本国内では初の発見だった。できたのは約1億年前で、このあたりは海に面していた。その後の地殻変動で、崖のような形になっている。
1953年、国道299号の建設工事でこの漣痕の残る崖が露出した。上部に大きなくぼみが二つあり、右上部から左下部にかけてでこぼこの模様が連続しているのが見つかった。
1985年になって、当時、国立科学博物館にいた小畠郁生博士と、愛媛大学にいた松川正樹博士によって研究され、これが恐竜の足跡であることが論文によって発表された。その後、新聞などで報道されて広く知られるようになった。大きなくぼみは大型恐竜の足跡、ちいさなでこぼこ模様は小形恐竜の足跡であるという。

【瀬林の漣痕】
この発見を好機ととらえたのが、当時の中里村。恐竜を売り物にした地域おこしを始めた。今でこそ、恐竜発見は地域おこしのいいきっかけになっているが、当時ではまだ珍しい発想だったと思う。動きは早く、1987年には中里村の恐竜センターが開館した。中里村がお隣の万場町と2003年に合併して、神流町となってからも引き継がれ、現在に至っている。
さて、現在の恐竜の足跡。光線の具合にもよるのだろうが、小型の方は目で見てもよく分からないし、写真に撮るとさらによく分からない。道路工事で露出して72年という月日の影響だろうか。20年ほど前に見に来たときは、もう少しよく見えていたような覚えがあるのだが、少々心配になる。
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【漣岩の上部と大型恐竜の足跡(1985年のレプリカ)】

【漣岩の下部と小さな恐竜の足跡(1985年に作成されたレプリカ)】

【米国コロラド州の恐竜の足跡】
発見当時の様子は、1985年に作成されたレプリカをが恐竜センター館内でみることができる。それと見比べて欲しい。
さて、恐竜による地域おこし。39年後の結果はどう見ればいいのだろう。群馬県は尾瀬もあれば、草津温泉もあるなど観光地が沢山ある。その中で、神流町はけっこう人気の観光地になっていることを思うと、まあ、成功といえるのだろう。
(取材:2026年1月23日)
神流町恐竜センターメモ
〒170-1602 群馬県多野郡神流町大字神ケ原51ー2
電話 0274-58-2829
休館日
◎夏休み期間(7月下旬から8月末)は休まず営業
◎普段は月曜日(祝日または休日の場合は翌日)
◎12月~翌3月末までは木曜日も休館
開館時間
午前9時から午後4時半まで(入場は午後4時まで)
入場料
大人800円、子ども(小中学生)500円
(センターHPによる)