恐竜王国ニッポンをゆく〜化石と大地の記録〜

福井は恐竜だけじゃない(福井駅③)

福井は恐竜だけじゃない(福井駅③)

【フクイラプトル・キタダニエンシス】

 福井駅西口にはまだまだ恐竜関連の施設があるようだが、ひとまず離れて東口に向かおう。
 駅の構内で目に飛び込んできたのが、恐竜の骨格標本だ。説明を読むと、「フクイラプトル・キタダニエンシス」とある。西口の恐竜モーメントのうちのひとつだ。木製恐竜骨格標本ということで、建設会社などから寄贈されたようだ。

 【ジュラシックえちぜん】

 東口からえちぜん鉄道方面に出てみると、子供用にデフォルメされた恐竜の遊具もあるし、ここにも恐竜博士が白衣を着て座っている。また画家の絹谷幸二さんが原画を描き、監修した「ジュラシックえちぜん」とのステンドグラスが美しい。

【トリケラトプスの親子】

 東口の正面から出ると、「トリケラトプス」の親子がいた。「ティラノサウルス・レックス」と並び、人気の高い恐竜だ。大きなのが岩のような台の上に、小さいのが下にいる。
 ただし緑に黄に茶という彩色がなんともど派手だ。この色の根拠は何なのだろう.残念なことに西口の恐竜たちにはそれぞれ詳しい説明がついていたのに、これには「トリケラトプス」と名前だけしか掲示が見つからなかった。羽毛恐竜をはじめとして、恐竜の表皮組織は恐竜研究の人気テーマだ。詳しい説明が欲しかった。

 少々残念な気がして、周りを見回していたら人の立像と胸像があった。
 こちらは丁寧な説明がついていた。立像は第31代内閣総理大臣だった岡田啓介氏(1868年~1952年)。胸像はその義弟で岡田首相の秘書官を務めた松尾傳蔵氏(1872年~1936年)だ。ともに福井市生まれだ。この2人の像が並んでいるところに意味がある。
 1936年2月26日に起きた「二・二六事件」。陸軍の一部将校に率いられた兵が首相官邸や、警視庁、朝日新聞社などを襲撃し、占拠した。この事件で大蔵大臣らの高官が殺害された。首相官邸では松尾氏が岡田氏の身代わりとなって殺害され、岡田氏は難を逃れた。
 西口からすぐのところに福井城址があるが、その近くには幕末の福井藩士の由利公正氏(1829年~1909年)と幕末の最も進歩的な思想家の一人であり、福井藩の政治顧問に招かれた横井小楠氏(1809年~1869年)の立像が並んでいる。由利氏は後に、五箇条の御誓文の原案を起草、初代東京府知事になった人だ。
 恐竜王国福井を宣伝するため、沢山の恐竜を県都福井市の玄関福井駅周辺に並べた福井県は立派だが、故郷の偉人を忘れずに顕彰しているその姿も見事だと思う。

【岡田啓介元首相の像】

【松尾傳蔵氏の胸像】

         

【トリケラトプスの親のモニュメント】

【トリケラトプスの子のモニュメント】

【色々なところにいる恐竜博士】

(取材:2025年12月28日)

福井駅メモ
東京から福井駅までは、新幹線で約2時間51分
           飛行機で約2時間
           自動車で約5時間半
大阪から福井駅までは、特急で約1時間50分
           自動車で約2時間40分
名古屋から福井駅までは特急で約2時間10分
           自動車で約2時間
        (福井県観光情報MAPによる)