恐竜王国ニッポンをゆく〜化石と大地の記録〜

合掌造りの村の恐竜足跡化石を展示(岐阜県博物館①)

合掌造りの村の恐竜足跡化石を展示(岐阜県博物館①)

【ステゴサウルスの全身骨格標本】

 岐阜県博物館は、関市の「岐阜県百年公園」の敷地内にある。公園北口の駐車場まで、東海北陸自動車道の関インターから自動車で約5分だ。ただし、公共交通機関で行くのは、少し手間がかかりそうだ。
 同公園は面積100ヘクタールと広大だが、北口註車場から博物館までは約300㍍。最後の登り坂がつらそうだったが、そんな人のために、無料の「スロープカーらくらく号」が用意されていたのがうれしかった。小さな斜行モノレールで、無人運転されている。
 

【白川村大白川の恐竜足跡化石(複製)】

 恐竜関係の展示は、メインホールにまとめられていた。その中心といえるのが、白川村大白川の恐竜足跡化石だろう。高さ2㍍横8㍍ほどの大きな板状になった足跡化石の複製が展示されている。
 同館の収蔵資料データベースなどによると、この足跡は1989年に発見された。漣痕と呼ばれるさざ波の跡が広い範囲についていて、そのに残されていた。30個以上の足跡があるが、中でも三本指の足跡をはっきりと見ることができ、これは「イグアノドン」類のものではないかとされている。

 白川村といえば合掌造り集落で有名だ。1995年に世界遺産に登録されて以来、国内外から観光客が押し寄せるようになり、オーバーツーリズムもいわれるようになった。その集落から、白山の方向に奥に入ったのが大白川。そのさらに上流で足跡が見つかったらしい。「らしい」というのも、展示では発見された現地についての詳しい説明は見当たらなかったからだ。インターネットで調べる限り、相当な山奥らしく、現地に行くのは難しそうだ。合掌造り集落を見た後に、恐竜の足跡を見ようというのはちょっと無理なようだ。群馬県神流町の恐竜足跡のように主要な国道のわきにあるというのとはずいぶん違う。

【イグアノドンの全身骨格標本】

 この白川村などの岐阜県北部から福井・石川・富山の三県にかけて、ジュラ紀から白亜紀にかけて堆積した「手取層群(てどりそうぐん)」と呼ばれる地層が分布している。この地層から恐竜関係の化石も多数発掘されている。白川村から白山国立公園を西方向に越せば、福井県大野市。ティラノサウルス類の歯の化石が見つかっている。そのさらに西が勝山市。福井県立恐竜博物館のある町だ。そう書くと、白川村に恐竜の足跡化石があることも、そう不思議ではない。

【謎の二枚貝「シカマイア」】

 恐竜ではないが、謎の巨大二枚貝といわれる「シカマイア」の復元の実物大模型も展示されていた。世界で初めて、1968年に岐阜県大垣市の金生山(きんしょうざん)さら産出したもので、古生代ペルム紀に生息していた。幅80センチ、長さ1メートルにもなり、絶滅した二枚貝の中では世界最大だ。生態はほとんど分かっていないという。


           (取材:2026年2月14日)

岐阜県博物館メモ

〒501-3911 岐阜県関市小屋名1989(岐阜県百年公園内)
電話 0575-28-3111
休館日 
毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)
年末年始(12月29日~1月3日)
開館時間
4月~10月 午前9時~午後4時半(入館は午後4時まで)
11月~3月 午前9時半~午後4時半(入館は午後4時まで)
本館入館料
常設展
一般      340円
大学      110円
高校生以下   無料
          (博物館ホームページなどによる)