高山市産出の獣脚類の歯なども展示(岐阜県博物館②)
【岐阜県は恐竜王国。イグアノドン類や獣脚類の歯の化石が並ぶ】
岐阜県は国内でも有数の、恐竜化石の産出地だ。
岐阜県博物館では前回に書いた白川村の足跡化石のほか、「岐阜県の恐竜化石」と題して、どれも複製ではあるが、高山市荘川町で産出した小型の「獣脚類の歯」、別の「獣脚類の歯」、「イオグアノドン類の歯」、恐竜ではないが「翼竜類の歯」が並べられていた。
いずれも白亜紀前期のものだ。小型の獣脚類の歯は、保存状態がよいもので歯のギザギザが確認できる。他のはいずれも小さく、ルーペを使ってのぞいて見るようになっていた。

【高山市で産出した獣脚類の歯の化石のレプリカ】
高山市というと高山祭や高山朝市のある町を考えてしまうが、荘川町は昔の荘川村。岐阜県の北西部、白川村の南にあり、2005年に他の7町村とともに高山市に編入した。石川県と福井県に接している。前回にも登場した「手取層群」という地層から、恐竜などの化石が産出している。
出かける前に、「恐竜学」(小林快次編、東京大学出版会)を読んでいったのだが、岐阜県では実際にはもっと多くの化石が産出されているようだ。
なかでも気になっていたのが、新種の恐竜卵殻化石だ。インターネットで拾った同博物館のマスコミへの発表資料などによれば、荘川町の手取層群で1988年以降に発見されていた複数の卵殻化石を対象に、同博物館や筑波大学などが研究を続けていた。2021年に研究した9点のうち5個が非鳥類型獣脚類であることが判明。翌22年にはこの卵殻化石が新種であることが判明し、「ラモプリズマトウーリトゥス・オオクライ」と命名し、英国の古生物学の専門誌で発表された。マニラプトル類と推定され、特にトロオドン科のものである可能性があるという。
博物館の方に聞いてみたら、2年ほど前に一時展示したこともあったが、現在は研究中であるため、展示はしていないとのこと。いやはや残念。複製とはいわない、せめて写真と説明文だけでも展示して欲しかった。まあ、それはわがままというものだろうか。恐竜学はとにかく進展が早いから、そんなに簡単には発見即展示とはいかないのだろう。

【ヒプセロサウルスの卵の化石】
代わりというわけではないのだろうが、フランス産の竜盤類ティタノサウルス形類の「ヒプセロサウルス」の卵化石の実物が展示されていた。こちらはけっこう大きい。丸い形でダチョウの卵より大きい。ちなみに高山市で見つかった新種の恐竜卵は、鶏卵より大きい100グラムほどのものと推定されているそうだ。
このほか、さまざまな恐竜の頭骨が展示されていた。

【ユタケラトプスの頭骨】

【プロトケラトプスの頭骨】

【ミノタウラサウルスの頭骨】

【スピノサウルスの復元頭骨】
(取材:2026年2月14日)
岐阜県博物館メモ
〒501-3911 岐阜県関市小屋名1989(岐阜県百年公園内)
電話 0575-28-3111
休館日
毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)
年末年始(12月29日~1月3日)
開館時間
4月~10月 午前9時~午後4時半(入館は午後4時まで)
11月~3月 午前9時半~午後4時半(入館は午後4時まで)
本館入館料
常設展
一般 340円
大学 110円
高校生以下 無料
(博物館ホームページなどによる)