恐竜王国ニッポンをゆく〜化石と大地の記録〜

恐竜の糞石を触ってみよう(岐阜県博物館③)

恐竜の糞石を触ってみよう(岐阜県博物館③)

アロサウルスの全身骨格標本】

 岐阜県博物館の恐竜展示は、展示している場所こそそれほど広くはないものの、ちょっと変わっていて面白いものが多い。
 まず、子どもたちに一番受けていたのが、恐竜の糞の化石「糞石」だ。米国産、ジュラ紀のものが展示されていた。この博物館でも、恐竜の本物の化石をいろいろと触ることができるが、糞石もその一つ。子どもたちは興味津々で、糞石に近づくが、「触っていい」といわれても、「キャァー」と逃げていく。筆者自身、石にかわったものと分かっているものの、ちょっと触るのは不安だった。それにしても、こんなでかいウンチをするなんて、どんな恐竜だったのだろう。

【恐竜の糞石も展示されている。触ることができる】

 大きな肉食恐竜としては、ここでは全長8メートルの「アロサウルス」の全体骨格が展示されていた。ジュラ紀後期の米国のものだ。
 面白いのはこの「アロサウルス」と、白亜紀後期のモンゴル産「タルボサウルス」、同じく白亜紀後期の米国産「ティラノサウルス」の頭部骨格模型が比較できるように展示されていることだ。それぞれジュラ紀最大級、アジア最大、史上最大級との形容詞がつく大型肉食恐竜だが、改めてティラノサウルスの頭部の大きさ、とくにあごの強大さが分かる。ただ、タルボサウルスとティラノサウルスは、頭の大きさの違いほどには全長はそれほど変わらなかったようだ。


 ティラノサウルスについては、左足部復元骨格の展示もあった。足の速い獣脚類とよく似た構造が見られるため、意外とすばやく動けたのかもしれない、と説明している。ただし、これに関しては、現在では異論もあるようだ。

【ブラキオサウルスの大腿骨の化石】

 「ブラキオサウルス」の大腿骨化石も展示されている。米国ワイオミング州で産出したジュラ紀後期の竜脚類だ。右の大腿骨(太もも)だけの展示だが、それでも約1・8メートルあるから驚きだ。


 このほか、恐竜とその分類についての概論が展示されている。また、京都精華大学教授で画家・イラストレイターの小田隆さんが描いた恐竜たちの絵もまとめて展示されている。
 

 この博物館には恐竜以外にも、興味深い展示が続いていた。

 なかでも、約2000万年前から約1200万年前に北太平洋沿岸に住んでいた束柱目については詳しかった。

 岐阜県瑞浪市で1898年に世界で最初に、発見された「デスモスチルス」の頭骨の複製を展示しているほか、1950年に世界で初めて、岐阜県土岐市で発見された「パレオパラドキシア」は、産状骨格の複製と、泳いでいる姿に組み立てた全身骨格の複製を展示。さらに、米国カリフォルニア州で産出した「パレオパラドキシア」は歩行している姿に組み立てた全身骨格の複製を展示している。

 人文展示室も見逃せない展示が多かった。

【パレオパラドキシアの産状骨格模型】

 

【パレオパラドキシアの遊泳型全身骨格】

【パレオパラドキシアの歩行型全身骨格】

(取材:2026年2月14日)

岐阜県博物館メモ

〒501-3911 岐阜県関市小屋名1989(岐阜県百年公園内)
電話 0575-28-3111
休館日 
毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)
年末年始(12月29日~1月3日)
開館時間
4月~10月 午前9時~午後4時半(入館は午後4時まで)
11月~3月 午前9時半~午後4時半(入館は午後4時まで)
本館入館料
常設展
一般      340円
大学      110円
高校生以下   無料
          (博物館ホームページなどによる)