エドモントサウルスと縁の深い博物館(豊橋市自然史博物館③)
【エドモントサウルスの全身骨格標本】
豊橋市自然史博物館のつづきです。中生代展示室と新生代展示室の間には、「エドモントサウルス展示室」という特別な部屋が用意されている。
「エドモントサウルス」は白亜紀後期の鳥脚亜目ハドロサウルス科の一種で植物食だ。同博物館では米国サウスダコタ州で産出された全体骨格標本が展示されている。体長664センチ、体高305センチと細かく大きさが説明されている。
なぜ、特別の部屋が用意されているのかというと、この骨格標本が豊橋市自然史博物館の建設のきっかけとなったからだ。話は1983年に遡る。豊橋市は米国コロラド州のデンバー自然史博物館(現在はデンバー自然科学博物館)と友好提携を結び、この実物化石を購入した。これがきっかけとなり、1988年に市制施行80周年記念事業としてこの博物館が建設された。この骨格標本が博物館のシンボルなのだ。
この「エドモントサウルス」の全体骨格の90パーセントが実物だという。博物館の展示の場合、レプリカは本当に丁寧に精密に作られているから、展示されているものがレプリカであってもちっとも悪くはないのだが、やはり実物と聞くと、ついつい貴重に思えてありがたく思ってしまう。難しいところだ。

【エドモントンサウルスのミイラの化石】
展示されているのは骨格標本にとどまらない。「エドモントサウルス」のミイラの化石(レプリカ)も展示されている。米国・ワイオミング州で発見されたものだ。ミイラ化した後に、堆積物に埋まって化石になったもので、前あしや背中の皮膚のようすが分かる。全長は6・9メートルだ。

【エドモントンサウルスのボーンベッド】
さらに、「エドモントサウルス」のボーンベッドが圧巻だ。ボーンベッドとは古生物の骨や骨の破片を大量に含む特定の地層のこと。展示されているのは米国ワイオミング州にある地層の一部を2メートル四方に切り取ったものだ。エドモントサウルスの骨や歯が含まれている。米国などでは、こんなにいっぱいまとめて恐竜化石が産出されるのかと思うと、改めて驚きだ。国内の場合、多くの産出地で小さな歯1本だけの発見でも、とても大事にしているのと大違いだ。
このほか、「エドモントサウルス」の歯、「エドモントサウルス」の頭骨も並んでいた。
「エドモントサウルス」が属するハドロサウルス類は、顔の前端部がカモのくちばしに似た幅広い形になっている。別名「カモノハシ竜」と言われる由縁だ。その仲間のランべオサウルス類の「ランベオサウルス」「コリトサウルス」「パラサウロロフス」の頭骨も展示されている。
(取材:2026年2月17日、18日)
豊橋市自然史博物館メモ
〒441-3147 愛知県豊橋市大岩町字大穴1-238(豊橋総合動植物公園内)
電話 0532ー41ー4747
休館日
毎週月曜日(月曜日が祝日・振替休日のときは翌平日)
12月29日~1月1日
午前9時半から午後4時半まで(入園は午後4時まで)
豊橋総合動植物公園入園料
当日券
大人 600円
小・中学生 市内在住の70歳以上 100円
未就学児は無料
前売り券は当日券の2割引
(公園の営業案内による)