学術的に裏付けられた展示は面白い(福井県立恐竜博物館②)
【福井県立恐竜博物館】
福井県立恐竜博物館の展示は、もちろん恐竜だけじゃない。恐竜が生まれ、繁栄したた背景をしっかりと説明してくれている。
本館1階には「地球の科学ゾーン」もある。ここがなによりも面白い。高校生時代からの「地学」好きにとっては、じっくりと見たいコーナーばかりだった。
地球の構造から始まり、大陸移動、プレートテクニクス、世界のプレート分布とその動き、プレートはどうして動くのか、と展示が進んでいく。海溝やホットスポットを説明する立体模型は、理解するのに役立つだろう。

【巨大な恐竜の全身骨格が並ぶ】
「異地性の貝化石」と「現地性の貝化石」を並べた展示も改めて興味深かった。「異地性」とは生物が死後、運ばれて化石となったもの、「現地性」とは生物が生きていた場所で化石となったものだ。貝の場合、前者はいろいろな種類のものが集まっていて、二枚貝は殻が離れていたり、壊れたものが多い。後者は生きていた時の姿勢を保っていて、二枚貝はほとんど閉じた状態で産出する。こんな説明も実物の化石を前にして見るからわかりやすい。
石を調べるコーナーがあった。NHKの番組「ブラタモリ」では、タモリさんが示された石の種類をすらすらと当てているが、あれは相当に難しい技だと私は思っている。私など、なかなか石の種類名が覚えられない。ここで勉強しようと思ったが、くるくる回して、拡大して見るシステムになっているのがあだになっていた。2、3歳ぐらいの幼い子どもがくるくる回して遊んでいて、じっくりと見させてくれない。とても興味はあったが、子どもを押しとどめるのはいかにも大人げないと諦めた。今度は子どもがいない時期に行ってじっくりと勉強したい。
勉強と書いたが、実際に一つ一つのコーナーをなめるようにしっかりと見ている若者が何人もいた。高校生なのか大学生なのか、こういう展示を若い時にちゃんと学んでいれば、相当なものだと感心した。

【福井県立恐竜博物館の入り口前のモニュメント】
2階に上がると、「生命の歴史ゾーン」。これがまた、面白い。生命の誕生から始まって、脊椎動物の出現、陸上への進出、古生代へと展示が進んでいく。新生代の全身骨格も並んでおり、ケナガマンモスやギガンテウスオオツノジカの全身骨格は、恐竜に負けない迫力だった。このコーナーの最後は、人類について説明していた。
博物館の「利用のご案内」には、「子どもから大人まで楽しんで学習でき、研究者も満足できる学術的に裏付けされた展示」と記しているが、その自負に負けない展示内容だと感じた。ただ、1日では到底見切れない。改めて人のいない時期に来て、数日かけて見学したいと心から思った。

【恐竜博物館の前にも恐竜博士がいた】
(取材:2025年12月29日)
福井県立恐竜博物館メモ
〒911-8601 福井県勝山市村岡町寺尾51-11
電話 0779ー88ー0001
休館日 第2・第4水曜日および12月31日から1月1日
午前9時から午後5時まで(入場は午後4時半まで)
観覧料(事前購入が原則)
一般1000円 高・大学生800円 小・中学生500円
70歳以上500円
(利用のご案内による)