恐竜王国ニッポンをゆく〜化石と大地の記録〜

ティラノサウルスなど羽毛恐竜が並ぶ(ミュージアムパーク茨城県自然博物館②)

ティラノサウルスなど羽毛恐竜が並ぶ(ミュージアムパーク茨城県自然博物館②)

【羽毛の生えたティラノサウルスの動く復元模型】

 ミュージアムパーク茨城県自然博物館では、恐竜の展示室に恐竜の骨格標本などが所狭しと置かれていた。
 部屋の半分ほどには、白亜紀末期の北米の森林が再現されていた。そこにいるのは、植物食恐竜の「トリケラトプス」と肉食恐竜の「ティラノサウルス・レックス」の成体と幼体の、動く復元模型だ。観客の動きに合わせて、動くようになっているようで、子どもたちがはしゃいでいた。
 「トリケラトプス」と「ティラノサウルス」の組み合わせはあちらこちらの博物館で見るが、この博物館は他とはちょっと違う。「ティラノサウルス」に羽毛が生えているのだ。幼体の方はほぼ体全体に、成体の方は肩から脇腹にかけて羽毛が生えている。
 「ティラノサウルス・レックス」に羽毛が生えていたかどうかは、いまだ論争中だと思うのだが、どうなのだろう。説明板では「羽毛があった可能性が高いと考えられています」とあった。

 とりあえず、ずいぶん見た感じが違うものだ。対するにトリケラトプスの方は、茶色の斑点模様が付いている程度のおとなしさだった。周りには、被子植物が花を咲かせていた。

【シノサウロプテリクスの羽毛をまとった全身復元模型】

 その反対側にあるのが「羽毛恐竜から鳥類へ」のコーナー。いろいろな恐竜の全体骨格標本が並んでいる中で、「シノサウロプテリクス」の羽毛をまとった全身復元模型と、全身骨格標本のレプリカが並んで展示されていた。白亜紀前期に生息した小型の恐竜だ。中国で1996年に恐竜としては初めて羽毛が化石化した状態で発見された。
 この博物館では、羽毛恐竜にこだわっているようだ。

【デイノニクスは状態の違う3体が並んでいた】


 さらにもう一つ、「デイノニクス」については、全身骨格(複製)と羽毛が生えていない状態の復元模型、羽毛が生えた状態の復元模型と3体が並べて展示されていた。白亜紀前期の北米に生息していた肉食恐竜だ。生えていない方がむしろ見慣れているからだろうか、並べてみると羽毛が生えていない方が、なんだか凶悪そうで恐いイメージだ。生えている方はなんだかペンギンと似ていて、のんびりとしたイメージがわいてくる。現代における、ワニ類と鳥類へのイメージの違いと同じなのだろうな。

 もちろん、この博物館は恐竜だけじゃない。宇宙の始まりから、茨城県の自然まで多様な展示がある。とくに魚類に関しては、川の上流から海まで、生きた魚たちが展示されていた。

 見逃せない展示もあった。「中川志郎蔵書コーナー」だ。中川氏は上野動物園長として有名な人だ。著書も非常に多い。1930年に茨城県の関城町(現・筑西市)に生まれたそうだ。その縁なのか、1994年から2005年まで、この博物館の初代館長を務められた。2012年に亡くなられたあと、遺族から蔵書1700冊が同館に寄贈された。その一部が展示されていた。筆者の読んだ本も何冊かあり、なんだかうれしくなった。

(取材:2026年2月26日)

ミュージアムパーク茨城県自然博物館メモ

〒306-0622 茨城県坂東市大崎700
電話 0297ー38ー2000
休館日 
毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は、翌日以降)
年末年始(12月28日~1月1日)
午前9時半から午後5時まで(入館は午後4時半まで)
入館料(通常時)
一般    610円
満70歳以上 300円
高校生   380円
小・中学生 110円
小中高生の入館無料日 毎週土曜日(ただし、春、夏、冬休み期間中は除く)
満70歳以上の入館無料日 1月4月7月の第3土曜日
            9月15日~9月21日
              (利用案内による)