恐竜王国ニッポンをゆく〜化石と大地の記録〜

どちらが速い? アロサウルスが2体並ぶ(栃木県立博物館①)

どちらが速い? アロサウルスが2体並ぶ(栃木県立博物館①)

【2体のアロサウルスの標本】

 栃木県立博物館は県中央公園の中にある。公園の正面入り口までは宇都宮駅からバスで十数分、そこから約10分歩く。ユリノキの並木道など、けっこう大きな樹木が立ち並ぶ、気持ちのいい公園だ。


 最初に展示されているのが、栃木県内にある「日光の動植物」。「宇宙」や「生命の始まり」などと大上段に振りかぶっての始まりもいいが、こうした親しみやすい展示で始まるのも悪くない。とはいえ、中身はけっこうハード。外来生物の問題とか、ニホンジカの食害の問題などを厳しく訴えている。「奥日光で行われているシカ対策」の説明もあった。
 なかでもショッキングなのが、白根山の山頂の様子。美しい高山植物が咲き乱れている様子がパノラマで展示されているが、その横には写真入りで、「2010年代に入ってからの白根山の山頂のようす」と写真入りでの訂正の説明があった。
 「1990年ころまでは、展示のようにいろいろな花が咲き乱れていましたが、その後は見られなくなりました。これは、ニホンジカがふえて、植物を食べすぎたためです」とある。
 いろいろと考えることが多い展示だ。

【ステゴサウルスの全身骨格標本】

 恐竜が展示されているのは、「地質時代の栃木」のコーナーだ。中でも驚いたのが、「アロサウルス」の全身骨格標本が2体展示されていたことだ。1体は片側が全身復元、もう片側が全身骨格標本という姿、もう1体は全身骨格標本・・・なのだが、今ではちょっと見慣れない姿に組み立てられている。これについては「アロサウルスの姿勢」という題でちゃんと説明があった。

 恐竜の姿勢の復元は研究が進むにつれて大きく変わった。大型肉食恐竜の姿勢は、ゴジラ型の尻尾を引きずる鈍重な姿勢から、尻尾を持ち上げた軽快な躍動感のある二足歩行へと変化したという。そして、「どちらの方が素早く動けると思いますか?」と結んであった。
 「アロサウルス」に関しては、国立科学博物館を初め、多くの博物館で展示されているが、その際、組み立て直したことを記してあるところが多い。昔の姿は写真で見るだけだが、この博物館のように新旧が並ぶと興味深い。
 古い尻尾を引きずるようなスタイルは、1980年代以前の復元で、「ゴジラ型」と呼ばれているとも説明されていた。

【「ブシッタコサウルス」の全身骨格標本】

 他に、恐竜としては「ステゴサウルス」や「ブシッタコサウルス」の全身骨格標本などが展示されている。

 (取材:2026年3月1日)

栃木県立博物館メモ

〒320-0865 栃木県宇都宮市睦町2-2
電話 028ー634ー1311
休館日 
月曜日(祝日の場合は開館)
祝日・振替休日の翌平日
年末年始(12月28日~1月4日)
定期消毒による臨時休館(6月17日~6月30日)
午前9時半から午後5時まで(入館は午後4時半まで)
観覧料
一般     260円
高校・大学生 120円
中学生以下  無料
              (ホームページによる)