恐竜王国ニッポンをゆく〜化石と大地の記録〜

みえむの一番の推しはミエゾウ(三重県総合博物館②)

みえむの一番の推しはミエゾウ(三重県総合博物館②)

【ミエゾウの復元全身骨格標本】

 三重県総合博物館は津駅からバスで約5分、歩いて約25分のところにある。愛称は「みえむ」。その一番の推しは、「ミエゾウ」のようだ。展示エリアの前に、大きな全身骨格復元標本が展示されている。
 「ミエゾウ」の学名は「Stegodon miensis」。約430万年前から300万年前に、九州から関東まで生息していた古代ゾウだ。三重県との縁は、現在の三重県津市で、国内で初めて発見されたことに始まる。

 長野県でも長野市で古代ゾウの歯や頭骨の化石が発見され、1979年に「シンシュウゾウ」と命名された。その後各地で見つかっていたステゴドン属の古代ゾウは「シンシュウゾウ」の仲間とされた。
 しかし、その後、「ミエゾウ」と「シンシュウゾウ」が同じ種類であるということが判明し、先に名前がついていた「ミエゾウ」の名前が正式のものになったという。

【アケボノゾウの復元全身骨格標本】

 展示されている「ミエゾウ」の復元標本は、全国各地で産出された化石のデーターを集めて制作したもので、日本初だったという。また、そのすぐ近くの足下には、「ミエゾウ」と推定される足跡の化石のレプリカも展示されていた。三重県伊賀市で産出されたもので、約350万年前の古琵琶湖層群上野層で見つかった。当時、日本にいたゾウは「ミエゾウ」だけなので、「ミエゾウ」の足跡と推定されている。
 また、展示室内にはミエゾウのキバ(切歯)や臼歯なども展示されていた。

 「ミエゾウ」に比べるとずいぶん小柄な、アケボノゾウの全身復元骨格(レプリカ)も展示されていた。アケボノゾウは約200万年前から150万年前に生息していた古代ゾウ。ミエゾウから進化したと考えられ、小型化したと推定されている。三重県内ではいなべ市や四日市市、鈴鹿市で化石が発見されている。標本は滋賀県多賀町で発見されたもののレプリカだ。

【パレオパラドキシアの全身骨格標本】

 その後ろを見ると、ここにも「パレオパラドキシア」がいた。瑞浪市化石博物館で勉強させてもらった新生代中新世の束柱類だ。
 全身骨格標本は岡山県津山市で発見されたもののレプリカだ。豊橋市自然史博物館でも同じものが同じ形で展示されていた。
 三重県内でも「パレオパラドキシア属」の大臼歯が津市で、小臼歯が同じく津市で、脛骨がやはり津市で産出されており、それぞれ展示されていた。


           (取材:2026年3月10日)

三重県総合博物館メモ

〒514-0061 三重県津市一身田津部田3060
電話 059ー228ー2283
休館日 
月曜日(祝日の場合は翌日)
年末年始(12月29日~1月3日)
その他、別途定める日。
展示エリア 午前9時から午後5時まで(入館は午後4時半まで)
基本展示観覧料
一般     520円
学生     310円
高校生以下  無料
              (ホームページによる)