タヌキじゃないよ、「エクサエレトドン」だよ(徳島県立博物館④)
【エクサエレトドンの生体復元模型】
徳島県立博物館では、「かつて『哺乳類型爬虫類』と呼ばれていた」といういつもの肩書き付きで、獣弓類の「アクラトフォラス」と「エクサエレトドン」の頭骨化石が展示されていた。
この類、われわれ人類を含む哺乳類のご先祖様といわれているが、筆者はいま一つよく分からない。「哺乳類型爬虫類」という本も読んでみた。サイエンスライターの金子隆一さん(1956年~2013年)の本だ。著者はすでに亡くなっているし、本の発行自体も1998年とちょっと古すぎるようだ。恐竜の本は山ほどあるが、なにかいい本はないだろうか。
展示場の説明によると、原始的な単弓類が盤竜類と獣弓類の2つのグループに分かれた。盤竜類は石炭紀後期からベルム期後期にかけて繁栄、獣弓類はベルム期から三畳紀にかけて繁栄した。現在の哺乳類は、獣弓類のうちとくにキノドン類というグループから進化したと考えられている、とあった。

【アクラトフォラスの頭骨】
「アクラトフォラス」は獣弓類ディキノドン類、三畳紀中期に生息していた。アルゼンチンから産出し、全長約2~2・5メートル。上顎から2本の牙が突き出ており、それ以外の歯がなくなっている。植物食であったと推定されている。これまでは「カンネメイエリア」という名だったが、2021年の研究で新しい名前がつけられたとある。

【エクサエレトドンの頭骨】
「エクサエレトドン」は獣弓類の中でもっとも進化したキノドン類というグループに含まれている。
すでに哺乳類としての特徴をもっており、臼歯と門歯、犬歯と歯の役割が分かれていた。また、子どものときには、乳歯をもっており、大人になると生え替わって永久歯になっていた。

【別の方向から見た「エクサエレトドン」】
「エクサエレトドン」は生体復元標本も展示されていた。実物の約3分の1から2分の1のサイズだ。ちょっと、怖い顔を見せているが、現世のタヌキに似ている感じがする。動きは鈍かったのだろうか。どうなのだろう。

【「パレオパラドキシア」の全身骨格標本】
新生代の展示を見ていると、ここにもいた。「パレオパラドキシア」。岐阜県瑞浪市化石博物館で勉強させてもらった「太古の不思議な生物」を意味する学名を持つ生物だ。岡山県の津山市で産出し、同市の郷土博物館にある原標本の複製を展示していた。三重県総合博物館、豊橋市自然史博物館でも同じ複製が展示されていた。
(取材:2026年4月7日)
徳島県立博物館
〒770-8070 徳島県徳島市八万町向寺山 文化の森総合公園内
電話 088ー668ー3636
休館日
月曜日(祝日または振替休日のときはその翌日)
年末年始(12月29日~1月4日)
午前9時半から午後5時まで
常設展観覧料
一般 400円
高校・大学生 200円
小・中学生 100円。
土曜・日曜・祝日・長期休業日の高校生以下の観覧料は無料
65歳以上 無料(証明できるものを提示する)
(利用案内による)