恐竜王国ニッポンをゆく〜化石と大地の記録〜

兵庫県は福井県に次ぐ恐竜王国(兵庫県立人と自然の博物館①)

兵庫県は福井県に次ぐ恐竜王国(兵庫県立人と自然の博物館①)

【ヤマトサウルスのシルエット】

 兵庫県立人と自然の博物館は兵庫県三田市にある。といっても、神戸市の中心部から案外近く、自動車では渋滞さえなければ約30分で行くことができる。中国自動車道の神戸三田インターからは約10分だ。
 展示室に入ってわりとすぐのところで、1995年1月17日の兵庫県南部地震の展示が続いた。筆者の父母も、兵庫県明石市でこの地震に遭遇した。幸いけがをすることもなかったが、その精神的なショックは大きかったようだ。父が、「古いブラウン管の大きなテレビが前方に吹っ飛んでいた」と繰り返し話していたことを思い出す。午前5時46分と早朝だったために、父はそのテレビの前にはいなかった。これがもう少し遅ければ、どうなったことだろう。
 被害状況を克明に記した地図が展示されていた。筆者はただただ見つめるしかなかった。あの地震のことを忘れないためにも、この博物館には繰り返し行きたいと思う。

【ヤマトサウルスの歯骨】

 驚いたことにそのすぐ横から、「兵庫の恐竜化石」の展示が始まっていた。正直に書くと、今回の取材はなんとなく落ち着いて見られなかった。
 関東に住んでいるとあまり実感できないことだが、兵庫県は福井県に次ぐ恐竜王国だ。これまでに4種の新属新種の恐竜が産出されている。それ以外の恐竜化石の出土も多い。

【ヤマトサウルスの烏口骨と頸椎】

 恐竜の化石の産出地は兵庫県の南北2カ所に分かれる。前回の洲本市立淡路文化資料館で登場した淡路島南部の洲本市と、丹波市・丹波篠山市だ。丹波市にはたんば恐竜博物館もある。後々、この博物館も紹介しようと思っている。


 まず、淡路島で産出した恐竜が、前回も紹介した「ヤマトサウルス・イザナギィ(Yamatosaurus izanagii)」だ。洲本市に分布する和泉層群から2004年に産出、2021年に新属新種の恐竜だとわかり、学名がつけられた。
 兵庫県立人と自然の博物館では、その大きなシルエット像が示されている。時代は白亜紀後期の約7200万年前、体長は約8メートルとここでは記されていた。また、産出した化石のレプリカが並んでいた。歯骨(下顎の骨の一部)と烏口骨(肩の骨の一部)、頸椎(首の骨)などだ。


 「ヤマトサウルス」のシルエットの上には、天井から翼竜の「トゥプクスアラ・ロンギクリスタトゥス」が吊り下げられていた。白亜紀前期のもので、ブラジルのセアラ州から産出したものだ。

【コウノトリの巣】

 恐竜とは関係ないが、コウノトリの巣が展示されていた。直径2メートルぐらいはある大きな巣だ。高い木のてっぺんにこの巣を作るのだという。

(取材:2026年4月8日)

兵庫県立人と自然の博物館

〒669-1546 兵庫県三田市弥生が丘6丁目
電話 079ー559ー2001
休館日 
月曜日(祝休日の場合はその翌日)
年末年始
冬期メンテナンス休館(1月中旬~2月上旬の予定)
午前10時から午後5時まで(入館は午後4時半まで)
観覧料
大人     200円
大学生    150円
70歳以上  100円
高校生以下   無料

              (館内のご案内による)