友情が発見に結びついたタンバティタニス(たんば恐竜博物館②)
【タンバティタニスの全身骨格標本】
丹波竜こと「タンバティタニス・アミキティアエ」の話題は尽きない。日本最大級の恐竜だからこそなのだろう。
「タンバティタニスの全身骨格標本」が展示された部屋の一角には、2006年8月7日、発見時の「タンバティタニス」の肋骨化石の様子を伝えるレプリカと写真、その時に使っていたハンマーが置かれている。一緒に展示されているのが、発見者である地元在住の足立洌(きよし)さんと村上茂さんが化石を持っている写真だ。にこやかに笑っている写真がなんとも素敵だ。
2人は地質調査に出掛け、篠山層群の赤茶けた泥岩層の表面から、1センチほど突き出した灰色がかった石のようなものを発見した。ハンマーとタガネを使って2日がかりで棒状の石のような15センチほどの塊4本を掘り出して、兵庫県立人と自然の博物館に持ち込んだという。その鑑定の結果、まず、恐竜化石だと判断した。

【タンバティタニスの発見時の様子を伝えるコーナー】
2014年になって、新属新種の「タンバティタニス・アミキティアエ」として記載されたが、その種小名の「アミキティアエ」には友情という意味があるそうだ。足立さんと村上さんの長年の友情を称えて、このような学名がつけられたという。足立さんはその後も数多くの化石を発見しているし、村上さんは「元気村かみしげ」を立ち上げたようだ。お元気であるならば、ぜひ2人にお会いして、お話をお聞きしたいものだ。
恐竜化石の発見については、徳島でも、淡路島の洲本でも、地元の在野の研究者の活躍が本当に目立つ。筆者よりはやや上の世代の方々だろうか、その努力には本当に頭が下がる。

【タンバティタニスの発見時の姿を再現している。肋骨が飛び出していた】
全身骨格を描いた絵の下には、「タンバティタニス」のさまざまな骨が展示されている。実物もあれば、レプリカもある。
「タンバティタニス」に関して、発見された骨は全体の約30%と言われるが、もともとが大きいだけに量は多い。その中から、腸骨や頸椎、尾椎、肋骨などの骨が並ぶ。どれも立派だ。
その中で、意外な細さにびっくりとしたのが歯。鉛筆用のように細長く、体の大きさの割には驚くほどに華奢だ。口に含んだたべものを噛むことはなく、櫛に通すようにして摘み取った植物を丸呑みにしていたためと考えられるそうだ。面白いものだ。

【タンバティタニスの腸骨】

【タンバティタニスの化石を持ち上げてみようというコーナー】
展示室の最後には、「タンバティタニス」の化石をもちあげてみよう、というコーナーがあった。当然、レプリカだろうが血道弓など2点が置かれていた。筆者も持たせてもらったが、想像以上に重かった。ぜひ、試してみることをお勧めする。

【タンバティタニスの頭骨と脛骨、歯など】

【タンバティタニスの尾椎骨】

【タンバティタニスの肋骨など】

【タンバティタニスの血道弓と尾椎】

【タンバティタニスの血道弓と尾椎】
(取材:2026年4月9日)
たんば恐竜博物館
〒669-3198 兵庫県丹波市山南町谷川1110番
電話 0795ー77ー1887
休館日
月曜日(祝日の場合は翌平日)
年末年始(12月29日から翌年1月3日まで)
午前10時から午後5時まで(11月1日から3月31日は午後4時閉館)
入館料
大人 300円
小中学生 100円
(博物館案内による)